『フェミニズムと映像表現』(継続)東京国立近代美術館
東京国立近代美術館にて『フェミニズムと映像表現』の会期が継続されています。出光真子の作品も別の作品に入れ替わり展示されています。今期は、《シャドウ パート1》1980年、《グレートマザー 晴美》1983年、《清子の場合》1989年の3作品です。
鑑賞の手掛かりとして美術館から示されたキーワードには《「私」の分裂」》とあり「出光が描き出す、社会や家族の中で埋没していく「私」の抱く閉塞感や息苦しさは、2020年代を生きる私たちにもなおリアリティをもって迫ってくる」のでは、と書かれています。この機会に是非ご確認ください。
展覧会『フェミニズムと映像表現』の概要は以下(抜粋)の通りです。
1960年代から70年代にかけて、テレビの普及やヴィデオ・カメラの登場によってメディア環境が急速に変化すると、作家たちは新しいテクノロジーを自らの表現に取り入れはじめました。同じ頃、世界各地に社会運動が広がり、アメリカでは公民権運動、ベトナム反戦運動などの抗議活動が展開されます。そのなかでフェミニズムも大衆的な運動となり、男性優位の社会構造に疑問を投げかけ、職場や家庭での平等を求める女性が増えました。この状況は、女性アーティストたちが抱いていた問題意識を社会に発信することを促しました。主題や形式の決まっている絵画などに比べると、ヴィデオは比較的自由で未開拓な分野だったため、社会的慣習やマスメディアの一方的な表象に対する抵抗を示すことにも有効でした。前会期から続くこの小企画では、作品の一部を入れ替えて、上記の時代背景を起点とする1970年代から現代までの映像表現を紹介します。鑑賞の手がかりとなるいくつかのキーワードにもご注目ください。起点とする1970年代から現代までの映像表現を、作品鑑賞の補助線となるいくつかのキーワードを通じて紹介します。
小展示の詳細は企画の特設ページをご覧ください。
- 企画名:フェミニズムと映像表現
- 会場:東京国立近代美術館2Fギャラリー4
- 会期:2025年2月11日–6月15日