『フェミニズムと映像表現』東京国立近代美術館
東京国立近代美術館にて開催中の『フェミニズムと映像表現』で出光真子の作品が展示されています。今回は、あまり上映・展示される機会のない《主婦たちの一日》1979年です。出光の代表作的《主婦の一日》とはまた異なる視点で、主婦たちの今(当時)を描いた作品です。この機会にご覧ください。
展覧会『フェミニズムと映像表現』の概要は以下の通りです。
1960年代から1970年代にかけて、テレビの普及やヴィデオ・カメラの登場によってメディア環境が急速に変化すると、作家たちは新しいテクノロジーを自らの表現に取り入れはじめました。同じ頃、世界各地に社会運動が広がり、アメリカでは公民権運動、ベトナム反戦運動などの抗議活動が展開されます。そのなかでフェミニズムも大衆的な運動となり、男性優位の社会構造に疑問を投げかけ、職場や家庭での平等を求める女性が増えました。この状況は、女性アーティストたちが抱いていた問題意識を社会に発信することを促しました。主題や形式の決まっている絵画などに比べると、ヴィデオは比較的自由で未開拓な分野だったため、社会的慣習やマスメディアの一方的な表象に対する抵抗を示すことにも有効でした。この展示では、こうした時代背景を起点とする1970年代から現代までの映像表現を、作品鑑賞の補助線となるいくつかのキーワードを通じて紹介します。
小展示の詳細は企画の特設ページをご覧ください。
- 企画名:フェミニズムと映像表現
- 会場:東京国立近代美術館2Fギャラリー4
- 会期:2024年9月3日–12月22日